~すぐに実行したい3つの医療安全対策~
はじめに
海外勤務者とその家族の医療安全のキーパーソンは、産業医と保健師です。しかし、これらの職種の業務の99%は、国内の一般健康管理であり、海外勤務関連の仕事は1%以下しかありません。
そのためか海外に多くの人材を送り出している大企業の産業医や保健師であっても①海外での病院のかかり方②全員に英文診断書を持たせる重要性③「突然死予防検診」などの基本知識をもっていないことは、めずらしくありません。加えて、産業医向けの講演などが「海外勤務者とその家族の安全対策は、ワクチン接種と保険加入」と妄信させるものが多く、企業の規模を問わず、必要性があり実効性の高い安全対策は少数の企業でしか実行されていないのが現状です。言うまでもなく「旅行保険の加入」は、あくまでも金銭的な事後対策であり、医療上の予防的安全策ではありません。
今回は、日本旅行医学会が実態を踏まえて構築し徐々に普及しつつある、海外勤務者とその家族のための3つの医療安全対策を解説します。